本日午後は、余白鳥越店へ、これから週一くらいの頻度で余白鳥越店のサテライト店員(パラサイト?)として、井上がお店の中のどこかで仕事をしていこうと考えています.
我々のような建築家という仕事は、閉鎖的なオフィスで仕事するより、都市の中や自然の中で仕事をする方がより創造的な発想やアイデアが浮かぶような気がしています.
ポルトガルの建築家アルヴァロ・シザは、敷地近くのカフェで建築を考えるというので、
我々は、自分達が設計した空間で、使い方や作り方の実験をしながら建築を考えようと思います!
本日は、第一日目です.
そして今日から4日間奥の棟は、防水工事に入っていますので、お店スペース は前面のみで営業中です.防水工事のため、設置していた棚類を一度取り外して頂きました.またこの建築は隣地との離隔がほとんどないため、内側から防水工事をするしかないので、外周部に設置していた柱を一度全て取り外して頂きました.中央のフレームだけが浮かび上がる空間も中々いいですね.
壁沿いの柱一度全て取り外します!と提案されたときは、大変だな、、、と心配していましたが、意外とすんなりと終わり朝の30分で作業は終了してしまったようです!私は、前のスペースのレジスペースの一角で変更になった洗面台回りの模型を修復しています.奥では、店長の越川さんが、前回試作していた刺繍枠の展示を黙々と製作中です.
また渡辺さんが少しずつ木フレームの藍染を進めていて、室内も少しずつ藍が塗られていっています.入り口側から見える面側を全て塗ったそうです.反対側の面はまた産地の違う藍を来週あたりに?塗る予定です.楽しみですね.
それと本日は、もうひとつgochisouというテキスタイルブランドをやられている坂本さんがお店に遊びにいらしてくださいました.つい先日原宿のROCKETで展示をされていた際にお知り合いになり、我々の沼田のパン屋併設住宅プロジェクトのエプロンやユニフォーム等で何かコラボできないかなーとお話をして、布繋がりでyohakuの渡辺さんとも繋がったら面白そうだなと今度余白鳥越店に遊びにいらしてくださいとお声がけをしたらさっそく来てくださいました.
今まで作成したテキスタイルやそれから作成した布もの、食パンのトートバックやクロワッサンのエプロン、フランスパンのワンピース等を見せて頂きました.本当は、布のみでこれから活躍していきたいそうなのですが、個人で布だけで活動していくというのはやはり中々厳しいそうで、、ワンピースにしたり、何か製品化しないと中々売れないというお話しをされていました.また生地を作るときは、手捺染(てなせん)という版を使って1枚1枚手刷りでプリントする方法で製作しているので、量販店に出回っているようなプリントの生地に比べて単価が上がってしまうそうです.yohakuさんでもプリントをする場合は、手捺染にこだわっているそうなのですが、マニアック視点での良さなので、なかなか一般的には手捺染の良さを伝えにくいそうです.どうやら版の淵の色が滲んでいく所がたまらないそうです!Pint!さんで製作しているオーガニックリネンのテーブルクロスをyohakuさんで何か新しいモノを作れないか模索していたそうで、そこにパンのテキスタイルをコラボするのがいいのではないかなーというお話しになりました.これからの動向もチェックしていきます.
閉店頃には、製作していた刺繍枠の生地サンプルが屋外フレームに飾られていました.カウンターの模型も完成し、元の位置に戻して飾りました!
まさにここから新しい創造が生まれる、そんな我々の理想の空間に近づいてきています!
ゆっくりと空間の豊かさ、面白さや楽しさをこの場所に定着させていきたいと思います。
Soi 井上