先日の山形にて、とんがりビル1階に十三時 という素敵なお店を発見しました.
店主は山伏の坂本大三郎さん、現在千駄ヶ谷で行っている活動の事やお祭りの起源のお話がとても我々が現在興味を持っているものに近いという気がして、すっかり山伏に興味を持ちました.
一週間後に渋谷ヒカリエでイベントに参加するということを聞きさっそくヒカリエに行って来ました.
少し早めに到着し、ヒカリエの8Fをウロウロしていたら、『太田泰友 公開制作 Open Atelier by Yasutomo Ota』というとても興味深い展示をやっていました.
ドイツで修行をし、現在1年間だけ地元山梨を拠点に活動しているブックアーティストの太田泰友さんの公開制作の展示です.
展示期間中は太田さんが、アトリエを引越し公開制作を行っています.製本のためのジグを見るだけでとってもワクワクします.過去に作られた作品等をいくつか見せて頂きました.空間の出っ張りやボイド一杯に置く本や間取りの形をした本等、ブックアートという世界を全く知らなかった我々はとても新鮮で、且つ概念的なアプローチがとても建築的で楽しませて頂きました.
写真は、『茶室-趣味・空・数寄の場所』という作品でデザイン全体がティーパックをモチーフに作られています.見開きで和綴じ製本をされた2つの本がセットで作られています.右側には実際に茶葉を使って、畳割を表現していて、左側には、3カ国語の文字で同じ畳割りが表現されています.テキストは、岡倉天心『茶の本』から抜粋しているそうです.本のあり方自体がとてもクリエイティブで、いつか我々の作品集を作る時はぜひお願いしたいな!と夢を膨らませました.こちらのイベントは、5月8日まで開催中ですので、お近くの方はぜひご覧になってください.とてもおすすめです.
そしてd47 design travel store(D&DEPARTMENT PROJECT)が主催しているd47 BAR 旅と“山伏”へ.
今回このイベントも初参加してみましたが、とても有意義なイベントです.1500円でレクチャーと2ドリンク、おつまみ付きという嬉しい会です.
しかもそのおつまみがとっても美味しい!今回は山形特集から生まれた企画なので、山形のお漬物です.とても美味しくて、お酒とよく合います!
民俗学者の柳田國男は、山伏を理解しないと日本の文化は分からないという言葉を残しているそうで、現在の日本にも至る所に山伏に縁のある物事が残っています.元々はヒジリと呼ばれていた人達が祖先で太陽のことや自然の事をよく理解していて、収穫と祭り、山伏という存在が一体だったそうです.タウンマーケットをやっていることもあり、近頃は祭りの在り方についてとても気になっていたので、坂本さんと出会い、山伏のことを知るきっかけになったことは何かの縁だなと勝手に思いました.東京でもアスファルトの下には今までの歴史が残されているので、土着が完全に消えている訳ではないというお話、山伏の修行は無意識に傷をつけることであること、天岩戸隠れの“面白し”という出来事が祭りで大切になるということ等、なるほどと思う事、もっと掘り下げていきたいと思う事がたくさん聞けて、レクチャーが終わっても頭がヒートアップしていました.山伏修行も参加してみたいです.
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太田泰友 公開制作 Open Atelier by Yasutomo Ota
開催日時:2016年4月25日(月) – 5月8日(日)
開催場所:Creative Lounge MOV aiiima 1
開催時間:11:00 – 20:00
(※初日25日は12時から/最終日8日は16時まで)
日 時:2016年05月01日(日)20:00〜22:00
場 所:d47 design travel store(ヒカリエ8階)
参加費:1,500円(ドリンク2杯・おつまみ付き。
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Soi 井上