前回の三連休に引き続き、古美術商のオフィス施工(第二弾)のために、2016年1月30日-31日に茨城県小美玉市に行ってきました.
今回は南側の出窓前の机+本棚と移動式の大きな棚を施工しました.
まずは、部屋の中の荷物を端に寄せて、なんとか施工スペースを確保し、机の施工から開始します.
机下の本棚を組み立てていきます.
下の本棚部分の組み立てが完了です.
天板(ラワンランバーコアt24)を仮載せしてみて、
角のRを作っていきます.初めに、CADで書いたガイドを元にラインを引き、手鋸で大まかに形をカットしていきます.
最後にサンダーで滑らかにしていきます. かなり綺麗にできました.
机の角がRになるだけで机と壁の間に空間を感じる事が出来て、
印象も柔らかくなり、かつ角にぶつかって痛い思いをすることもありません.
机の角は50Rに設定しています.
フジワラボで担当した住宅「Poly-House」では、家具デザイナーの藤森泰司さん(藤森アトリエ)と恊働し
設計した空間や施主家族の個性に合わせて、たくさんの家具を製作しました.
そのときに家具設計の面白さ、奥深さを学んでからは、ほぼ全てのプロジェクトで家具の設計まで行っています.
天板は外の駐車場で塗装をしていきます.
今回は前々からやってみたかった 柿渋塗装 にチャレンジです.
一回塗りが終わったところです. 飴色のなんだかおいしそうな色になっています.
1,2時間程乾かして二度塗りをしていきます.
上左の写真: 2度塗りが終わったところです.
一度塗装したものをヤスリがけし、少しムラを作ります.
最後に上塗り用の柿渋を塗り、後は乾くのを待ちます.
乾かしている間に下の本棚を固定していきます.
下の本棚は、1725mmの長さの本棚を2つ設置していますので、隙間が空かないように穴を開けて、ボルトで固定していきます.
乾いた天板を搬入しました. 渋くて良い色みがでています.
ラワンのランバーコアとは思えない良い仕上がりです!
天板の色が強すぎるのでは?と懸念していましたが、
黒い天板とラワン素地の色合いが意外にもマッチしました.
2つの天板の間には、三角形のカットを入れ、壁面のコンセントから電源を引っ張れるようにしました.
2F倉庫で一番日当たりのよい南側に気持ちのよい仕事スペースができました.
机が完成したところで、移動式の棚を作っていきます.先ずはキャスターを設置し、中のH型の棚板を下からつけていきます.
幅が広い掛け軸は、750〜1000mm程度もあるため、この棚は中央にH型の仕切り板(棚の構造)を設置し、両端に幅の広い掛け軸が収納できるようにしています.
下から順番にH型の仕切り板を設置→棚板を重ねる という形で進めていきます.
今回既に6つ目の什器なので流れはとてもスムーズに進んでいきました.
なんとか日が暮れた頃には完成しました.
平面としてはとても大きな棚ですが、キャスター付きのため部屋の中を自由に動かすことができます.
幅1000mmの掛け軸も収納できました.
作業が終わることろには、少しずつ本が入っていました.
天板の角のヤスリがけによって、角がいい感じの色みがでています.
南側に高さ720mmの机と棚/中央に高さ1200mmの移動式棚/北側に高さ1700mmのL字の棚が完成です.
これからこの棚を活用し在庫を整理してもらい、
次は売店の改修計画→倉庫兼仮オークション会場の新築計画→多目的ホールの新築計画...と続きます.お楽しみに!
今回も全身筋肉痛になってしまったので、しばらく体を休ませようと思います.
Soi 井上