国立新美術館で開催されていたMIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事の最終日ギリギリに行ってきました.
平日なので空いているだろうと甘く見ていましたが、最終日ということもあって、会場に入るまでに少しだけ並びました.展示は大きく3つのセクションに分かれていて、最初のAとBのセクションは吉岡徳仁さんがこの展覧会のために新たにデザインされた「グリッド・ボディ」を用いていました.セクションAでは、段ボールパネルを使ってマネキンを作っていて、三宅一生さんが1970年に事務所を創設した初期の作品がいくつか展示されていました.刺青のような絵がプリントされている体にフィットする衣服や一枚の布から全身を作られたもの等、、、これらは、私が生まれる前に既に創造されていたものなのか!とワクワク感と焦りが同時に出てきました.前のめりになって説明を読んでいるおばあさまもいて、とても微笑ましい場面もありました.
セクションBでは、1980年秋冬コレクションで発表されたプラスティック・ボディというシリーズの衣服を展示されていました.
セクションCでは、佐藤卓さんが会場デザインをされていて、会場一面がMIYAKE ISSEYのテーマパークのような会場でした.
展示会場の入り口に「Tシャツやジーンズのように、おおくのひとがじゆうにきられるふくをつくりたい」という言葉があり、とても素敵な言葉だなと思いました.そして一生さんの服は、着る楽しみがあるというか着る側の想像力を刺激する服だなと今回の展示を通し、改めて実感しました.
会場となっている国立新美術館に久しぶりに行きましたが、うねうねとうねるカーテンウォールが作る軌跡の大きな開放的な内部空間は、気持ちがいいなと思う反面、曲面や円等の特徴的な平面構成という利用者にとっては、とても難易度の高い空間は中々上手く活用されていないなと感じる場面も多々あります。
一昨年できたTORAFU ARCHITECTSのスーベニアフロムトーキョー 1F ミュージアムショップでは、ツーバイ材を市松状に積み上げて、商品を載せる丸い什器、曲面の棚、ツリー型のカマクラのようなレジスペースが点在しながら場所を形成していました.
2Fの円形のレストランでは、円とはまったく関係のないパーテンションの配置でバックスペースを分けていたのに対し、こちらでは、什器がうまく新国立美術館の空間へ介入されていました.家具製作は石巻工房で製作されているようです.
Soi 井上