我々が学生時代を過ごした横浜で新しいプロジェクトが動き出しました.敷地は、京急南太田駅から徒歩10分程にある3階建てのビルです.
今回は、我々の母校横浜国立大学 Y-GSAの後輩をパートナーとして、一緒にこのプロジェクトに取組むことにしました.
まずは少し早めに集合し、近くの蒔田公園で作戦会議?です.
これが今回のプロジェクトのビルの外観です.外壁のレンガタイル、立面のプロポーションが可愛らしいビルです.お施主さんに一通りビルの中をご案内して頂きました.
元々、紙加工の工場だった建物で、1階は工場と倉庫、荷捌きの場として活用されていました.
毎朝来る4tトラックのウィングが開く高さによって1階の天井高が決定されたそうで、天井高が3M程ありました.
ここでは、シュウマイで有名な崎陽軒のパッケージ等も作っていたそうです.紙裁断加工の機械も見せて頂きました(通称ギロチン機と言うそうです).大きく長い刃が設置されています.シュウマイの下に引くワックスペーパーは柔らかそうに見えますが、とても硬いため、この機械でないとカットができないそうです.
1Fの奥には、下屋的な倉庫がありました.工場のパネル割も不思議な模様?のようになっていました.右の写真は、ビク抜きというパッケージの箱を展開した紙を製作するための型だそうです.
1階と2階には、荷物用エレベーターというか、荷運びクレーンがついていました.クレーンのみの単純な形式なので、とてもシンプルです.こちらも何か活用できたら楽しそうです.
2階は事務所と社長室、倉庫です.
3階部分は、お施主さん家族の住まいとして使用されていました.
現在は、一部雨漏りしているみたいなので、まずはそこを直すことが最優先事項となりそうです.
屋上はほぼ正方形でとても気持ちのいい空間です.防水や笠木などは今回修繕していく必要がありそうですが、よい使い方ができると良さそうですね.
屋上へ上がる階段もちょこっとしていて、可愛らしいなと、少し怖いですけどね.
階段室の幅もかなりゆとりを持っています.
工事の荷運びもとてもしやすそうですね.カラーリングも個人的にはとてもタイプです.このプロジェクトは、今後の使い方も含めて提案する機会を頂いたので、パートナーと共に素敵な提案をできるように頑張ります!
横浜から帰る途中にもう一つ打合せです.いつもお世話になっているカメラマンの大塚敬太くんのご実家のある浜松の方で新しいプロジェクトのご相談を頂きました.こちらも「これを作ろう」というのが決まっているのではなく、「何を作るか」から一緒に考えていくプロジェクトです.それ程急ぎのプロジェクトではないので、ゆっくりとスタートしていきます.まずは、3月末から4月初旬頃に一度浜松に行くことになりました.
最近の大塚君の作品も見せて頂きました.この真っ暗な中に少しだけ照らされている不思議な写真どう撮っているのか不思議ですよね.これは偏光フィルターを使用して特定の光のみをカットして撮影しています.なので、この写真では、TVやPCの画面は真っ暗になり、それから照らされた人や背景、キーボード等だけがぼんやりと光が見えるようになっています.
その偏光フィルターを二つ重ねて、組み合わせると完全に光をカットできる角度が出来上がるのですが、二枚の偏光フィルターの間に透明なもの(今回はプラ板を使って、プラ板を炙ったりしたようです)を挿入すると特殊な光の屈折の写真が撮れるそうです.それが右の写真です.この写真を使って映像作品を作ったそうです.これらの光の屈折写真を組み合わせてスクリーンセーバーのような映像作品を作り、パッと上のおばあちゃんがTVを見ている写真に切り替わる映像になっているとのことです.スクリーンセーバーは、元々ブラウン管でモニターが作られていた時代は、画面の焼き付き防止のために開発されたものだったそうですが、現在は焼き付きに関しての技術は完全に改善され、スクリーンセーバーは画面の覗き見を防止したり、アクセサリー的な側面の方が強くなって存在しているというお話もとても面白かったです.大塚君には毎回とても面白い刺激を頂きます.明祥ビル+Soiプロジェクトの改修工事が完了したら半分共同生活のような状態になるので、とてもとても楽しみです.
Soi 井上